こんにちは、かきぴーです。
10月半ばくらいから、「イシューからはじめよ」という本を読み進めています。
かなりゆっくり読んでいるので、1ヶ月かけて1章までしか読めていませんが、座右の書となる予感がしています。
今回は、備忘録を兼ねて、序章の内容をまとめてみます。
これから読む人、買おうか迷っている人、読んだけど内容を忘れた人はぜひ参考にしてみてください。
「イシューからはじめよ」の概要
「イシューからはじめよ」は、知的生産性を高める方法について書いてある本です。
知的生産性とはなんでしょうか?
知的生産性(ちてきせいさんせい)は、オフィスの中で知的成果物を生み出す効率のことをいう。 製品の仕上がりが一時間に何個と計られる労働生産性(工場生産性)に対する言葉である。
Wikipediaより
辞書的な意味だと、ビジネスの場に限っている感じがします。
著者である安宅さんは、以下のようなめちゃくちゃにチート経歴を持っている方です。
- 元マッキンゼーのコンサルタント
- イェール大学で脳神経科学の博士号を取得
- ヤフーのCSO(チーフストラテジーオフィサー)
- 慶應義塾大学の教授
この本では、ビジネスの場と学術研究の場両方の経験を元に、「効率よく考える方法」を考察してあります。
2010年に出版されてから、いまだに多くの人に読まれている名著です。
考えると悩むの違いについて
この本の冒頭で、安宅さんは、「悩まない、悩んでいるヒマがあれば考える」ということを提言しています。
「悩む」と「考える」、一見すると区別しにくい概念ですが、安宅さん曰く以下のように分けられるとのことです。
- 悩む=答えが出ない前提で、考えるフリをする
- 考える=答えを出すために、建設的に思考する
かなりバッサリいってますね。笑
「悩む」と「考える」の明暗を分けるのは、「答え」の有無です。
答えの出る問いに取り組むのは良いけど、答えが出ない問いや、答えを出すことを放棄した問いに取り組んでしまったらそれは悩んでいる状態。
安宅さんは、職場や研究室で、若者の指導をするとき、「10分考えてわからなかったら、悩んでいる可能性が高いから、休憩しろ」「悩んでいる自分に気付け」というように伝えるそうで
す。
家族や友人、恋人との関わりなど、答えが出ないとしても真摯に向き合わないといけない問題以外では、悩むのは不毛。悩んでいる自分に気付いたら、「答え」を出すために、考え始めるようにしよう、というのが安宅さんの主張です。
何度も出てきた「答え」の正体が、本のタイトルにもなっている「イシュー」です。
イシューとは、この思考を通して何を知りたい?という思考の出口のこと。
「Xを求めよ」という数学の問題でいうところX、漢字の読み方を答える問題の回答枠の数。
それがイシューです。
高いアウトプット=イシュー度x解の質
この本の目的は、「知的生産性を高めるための方法を伝える」ことにあります。
生産性が高いってどういうことでしょうか?
この本の中では、「生産性が高い=少ないインプットで、高いアウトプットを出すこと」としてまとめてありました。
では、高いアウトプットとは?
著者の安宅さんは、
高いアウトプット=イシュー度x解の質
という公式で説明しています。
イシュー度とは課題の重要性のことで、解の質とは成果物の完成度のことです。
多くの人は解の質にばかり目を向けがちですが、イシュー度の高い課題を見極めるのがめっちゃ大事だよーって、この本では繰り返し書かれています。
掛け算ですからね。
いくら解の質が高かったとしても、イシュー度が0なら無価値。
たとえば、筆記テストで高得点を取りたいときに、名前を書くのにめちゃくちゃ時間をかけて達筆に書いたところで点数は一点も上がりません。
解の質を高める努力をする前に、「本当に解くべき課題なのそれ?」と考えることが大事です。
犬の道
例え話をします。
あなたは、コンサル会社に入社した、新人コンサルタントである。
顧客企業の売り上げアップの施策を考えているが、目の前には100個くらいのイシューっぽい課題がある。
その中で、真のイシューは、1つしかない。
もし、イシューの見極めを行わず、全てにトライした場合、あなたが真のイシューにたどり着く確率は1/100(1%)ということになる。
そしてあなたは新人なので、まともな解を出すには1つの課題につき100回くらいはトライしたいところだ。
まともな解を出せる確率を、1/100(1%)とする。
もし、あなたがこの状況で、手当たり次第に手を動かし始めたら、まともなアウトプットを出せる確率は、1/100 x 1/100 = 1/10000(0.01%)。
あなたがまともなアウトプットを出し、上司や顧客に褒められるのは、1万回1回の奇跡だ。
「イシューからはじめよ」には、闇雲に手当たり次第手を動かす方法を、「犬の道」と呼び、避けるように書いてあります。
犬の道を抜け出すための極意は、最初に「イシューを見極める」ステップを踏むことです。
まず最初にイシューを見極める工程を挟み、取り組む課題を絞り込む。
たとえば、1/100だった課題を、1/10まで絞り込めたら確率は劇的に改善する。
またイシューを絞り込んだことにより、1つあたりの課題に割ける労力も増えるため、解の質も改善するだろう。
仮に10倍の時間を費やすことができ、解の質が10倍に改善すれば、まともなアウトプットが出る確率は1/10 x 1/10 = 1/100(1%)にまで改善する。
イシューを見極めるステップを挟むだけで、1万回に1回しかうまくいかなかった人が、100回に1回うまくいくようになりました。生産性が100倍違いますね。
第1章までは、イシューの見極め方について、第2章以降は、解の質を高める方法についてまとめてあります。
ちなみに、第1章までで、ページ数の4割を占めており、一番大事なのは「イシューを見極めること」だよっていうのがわかりますね。
「脱・犬の道」が生産的になるための第一歩
- 量をこなすことでなんとかしようというアプローチ=犬の道
- イシューを見極め、重要な問題だけにエネルギーを注ぐアプローチ=脱・犬の道
知的生産性を高めるには、「脱・犬の道」に進むしかありません。
序章までで、かなり濃い内容を書いてありましたが、一番刺さったのは以下のフレーズ。
「根性に逃げるな」
(イシューからはじめよ p35)
ぐさっときません?笑
僕自身、毎日更新を続けながら、「とりあえず書く」「書けばえらい」みたいな気持ちになっていました。(根性論)
- この記事を書くことで、このサイトの自分にとっての目的の一つである「影響力を身に付ける」は達成できるのか?
- この記事は、読者にとって価値のあるものになっているか?(同じ課題を持っている人が読んで、何か得るものはあるか?)
- この記事は、伝えたいことを伝えられているのか?
もっと記事テーマの選定から見直していく必要があると感じさせられています。
まだ読みかけですが、今後、自分の仕事へのスタンダードにしていきたいと思わされる本です。
読み進めたら、また続編の記事を書きます。
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